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2017.12.19

女性性の枷

私はトランスジェンダーの類なのでは…?
心は男だと思ってるのでは…?
と、悶々とし始めたのが思春期真っ盛り高校生の頃。
中学生までは漠然と「女の子っぽい格好が嫌だ」と感じてた。
10代の私はこの違和感嫌悪感の正体を分析できなかった。


ずっと考えてきて、まぁハッキリとした答えは出ないままだけど、
今は「自分を女性性で評価されたくない」に落ち着いている。
同性愛者ではないし、男になりたいわけでもない。
最近は自己評価もそれなりに向上しているが、
「自身に女性として価値を見出されること」が耐えられない。


例えば、『女性だから受付やって』みたいな。
私が受付に関してものすごくスキルを持っていて、
群を抜くほどの受付スペシャリストなら問題ない。
しかし実際は、受付など他の(男の)人でもできる仕事。
私は私の「能力」を評価されたわけではなく、
私の「女性性」を買われたに過ぎないというわけだ。

このバイトは本当に性差など関係なくできる仕事。
だから私が職場で紅一点だろうと困ることもないし、
周りにだって何の支障もないはずなのに、
『女の子がノロロさん1人じゃ大変でしょう』と。
つまり、本来平等に仕事ができる環境であるはずが、
女性にしかできないor女性に任せるべきとされる場面がある。
さっき挙げた受付が数ある例の1つ。ああいうもの。
そしておそらく逆の、男性がやる仕事もあるのだと思う。
私には振られないから気が付けないだけで。

とにかくこういった、「私に能力があるから」ではなく、
「私が女性だから」評価されるorされないことが非常に不愉快だ。
年配であればあるほど、何の悪気も他意もなく、
当たり前のように女性性を押し付けてくる。

だから私はずっと昔から、親戚の集まる席でのお茶配りや、
「花嫁修業」やら「女の子は程々の学力がいい」やら、
私が女性だから降りかかるステレオタイプが心底嫌いで、
その嫌悪感がトランスジェンダーへ錯覚させたのだと思う。

根強い性差別の蔓延る日本でなければ違ったのかもしれない。
20代になってから様々な意見を聞いてきたけれど、
本当、日本社会に対して絶望しちゃうよね。
嫌になるなぁ。ニュージーランドにでも移住したいくらい。


と、半ば怒りに任せてここまで書いたけど、
やはり同世代には新しい風が吹いているな!
未来は明るいな!というエピソードもちゃんとある。

バイト先で社会人の方から、おそらく本気で悪意なく、
『ノロロさんの容姿が好み、好き』
といったお言葉を頂いたことがあった。
相手は冗談半分だったもののどう返していいかわからず、
全くいい気はしなかったが苦笑いで流そうとしかけた時、
二つ上の男の先輩が、『それセクハラですよ』…と。
まさか男性側からフォロー頂けるとは思ってもみなかったから、
もうとんでもなく驚いたし、すごく嬉しかった。
あ、もう新しい意識に切り替わりつつあるんだなぁ、
これからそういう時代を生きていけるのかなぁってね。
ちなみに社会人の方も驚いて、ちゃんと謝ってくれた。笑



これからは「女性」ではなく「私」として評価される、
性別が女性だからといって女性性を押し付けられない、
そんな世界になるのだったら、もしかしたら、
私はこの違和感や嫌悪感から解放されるのかもしれない。
生まれてからこの方ずっと枷になっているコレが、やっと。

早くそんな日が来るといいな。
いや、そんな日をいち早く迎えるために、
少しずつでも、まずは一歩でも、何か行動していこう。


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